『慟哭』とは
→悲しみに耐えきれず、激しく泣く事を意味する言葉である。
私の慟哭メモリアルは
ドラクエ5で
パパスが『ぬわーっ』しまったシーンですね。アレは慟哭でした。
メタルギアソリッド2で
オタコンの妹エマが亡くなってしまった事…アレは非常に慟哭でした。
バイオハザード・コードベロニカで
カルロスがクリーチャーになって襲って来た時は慟哭でした。
タイトルが重すぎますが、気を引き締めて慟哭に立ち向かう所存です。
あらすじ(迫真)
連続する幼女誘拐事件の捜査が難航し、窮地に立たされる捜査一課長。若手キャリアの課長を巡って警察内部に不協和音が生じ、マスコミは彼の私生活をすっぱ抜く。こうした状況にあって、事態は新しい局面を迎えるが……。
引用元:Amazon【慟哭】貫井徳郎 紹介ページ
なぜ この本を読んだのか
嫁にそろそろPS5を買って良いか交渉したところ、無事に拒否され
悲しみに耐えきれず激しく泣いて慟哭マックスだったところ
神のお告げにより この本を手に取りました
完走した感想(ネタバレ注意)
2つの視点のテンポの良さ
読み始めてから中盤に差し掛かるまで、まず思った事は
『警察の佐伯パート』と『ある男・松本パート』が丁度良い長さで交互に展開される為、
間延びせず、物語に引き込まれたと言うのが最初の印象
新興宗教・洗脳
人は心にダメージを負った時に救いを求めて『何か』を探し始めるのは鉄板だと思う。
私も昔、宗教ではないがネズミ講の様な事に憑りつかれ友達がガッツリなくした。
脳を洗うと書いて『洗脳』 なんて素敵な言葉なのっ!
もっと洗ってもらわなくちゃ…みたいな事いってたなぁ…(遠い目)
隣の芝生は青いけど、中々ドロドロ
外からみればキャリアだ、エリートだ、金持ちだなんだ…といえども
実際の所は夫婦仲も冷え切り、子供からも距離を取られ、離婚し、最後は犯罪…
こんな自分の周りの『いわゆる凄いと言われる人たち』を思い浮かべても、結構大変な人は多い…
自分の平凡さに幸せを感じずにはいられない。
この平凡に感謝しなければと感じた
分かりやすいトリックではあるが…
普段からミステリーを読む時は『頭をカラッポ』にして、推理などは極力しない様にしていますが、
ミステリーを読み始めて日の浅い自分でも、まさか『佐伯が犯人じゃ…』と感じてしまい。
終盤では 驚き ではなく …あ、やっぱり… と思ってしまった。
が、この慟哭はトリックに重点を置いているのではなく、タイトルである【慟哭】に焦点を当てていると言う感想をみて驚く
タイトルの意味を考える楽しみ
タイトルは【慟哭】となってはいるが、
この物語に『悲しみにたえきれず、激しく泣く様な場面』があったか?
なかったのではないか?ではタイトルの意味は?どう解釈するのか?
それを自分でも考えて導き出してみるのもミステリーの楽しみがと学びました。
佐伯さんは『慟哭』さえ出来ないほど壊れていて、感情も全てなくなって、
願わくば 悲しみに耐えきれず、激しく泣く 事が素直に出来れば、また違ったのかなぁ。。
と自分では思いました
私の心を鷲掴みポイント
「これはご落胤」
全警察組織の中でも、面と向かって「ご落胤」などと彼を呼ぶのは、この監察官殿だけだった。
引用元:慟哭 電子書籍版 12ページ
これは強者。これは強者のムーブ。ノンデリの極み。嫌な奴として100点満点
彼は無意識に駆け出すと、三輪車の正面で足を開き、両手を広げて待ち構えた。一瞬の後に、彼の掌に三輪車のサドルが飛び込んできた。勢い余った子供は、鼻から彼の胸にぶつかった。
引用元:慟哭 電子書籍版 38ページ
落ちぶれても元上流家庭。どんなに腐っていても心底にある良心が腐る事はない
最終講義では、ほとんどの参加者が感極まって涙を流していた。醒めた目で見ると、これほど異様な光景もなかった。ほぼ全員の聴講生が、これで真の信者となったようだった。
引用元:慟哭 電子書籍版 91ページ
某オンラインサロンに入っている時、こんな感じだった。凄い光景であった
「娘を 恵理子を殺した犯人は、判明したのでしょうか」
丘本は痛ましげに首を振った。
「いえ……まだです」
引用元:慟哭 電子書籍版 601ページ
救いは…救いはないのですか……佐伯さんがカワイソス…
この本から学んだ事
・落ちこぼれだって必死に努力すりゃ エリートを超える事があるかもよ…
・しかし、ベジータの人気もやはり高い。そしてエリートはエリートの苦労があるはず
・要はSNSはキラキラした瞬間の切り抜きでしかないハリボテが大半
この本がおすすめな人
・平凡に不満がある人 普通に不平がある人
・ノンキャリアの方
・地球育ちのサイヤ人の方
どんな時に読みたい本か
心に穴が空いていて、何故だか黒い鶏を買わないといけないと感じてしまった瞬間に読みたい本
まとめ
佐伯さんの犯行はバレて捕まって、
佐伯さんの娘さんが亡くなった事件の犯人は捕まってないとか…
佐伯さんの生い立ちから最後まで救いが無さすぎて、胃が痛いよ…
しかし、タイトルの意味を非常に考えさせられる本となりました。
それから貫井さんが25歳の時に書いたデビュー作なんですねっ!!!
もう凄すぎて 意味が分からないっ!!!
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